『フラジャイル』8話【こんな医療ミスは困る】病理部を襲う二つの嵐

フラジャイル第8話の感想

『フラジャイル』第8話 病理部を襲う二つの嵐・大ピンチと大ラッキー

今回は病理部が大ピンチと大ラッキーに見舞われます。

大ラッキーは病理部に新人さんがやってきたことです。

宮崎先生(武井咲さん)がウサギの耳をつけてまで頑張った勉強会で、岸先生(長瀬智也さん)に泣かされた女子、出羽カナ(恒松祐里さん)が入部を希望してきたのです。しかも、あからさまに判りやすく岸先生に惚れてしまったようです。なんというマゾヒズム体質でしょうか……。

もちろん宮崎先生はそんなことには気付きません。可愛い女の子が入ってきたことで、終始浮かれています。良かった、ウサギ耳つけた甲斐がありましたね。武井さん、可愛かったです。

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病理部の診断ミス!?岸先生の100%の診断は

そんな中で起こった大ピンチは、なんと病理部が診断ミスをしたとの疑いをかけられてしまったことです。

婦人外科から回ってきた5件の針生検の内、岸先生が湿潤性乳がんとの診断した患者が手術することになりました。手術の方法を決めるために術中迅速病理診断を行い、患部が病理部に運ばれてきます。

その検体を見た時に、岸先生は驚きました。がんではなかったのです。自分の診断には絶対の自信を持っている岸先生は、以前みた検体とは別人のものだと主張します。

岸先生の診断が正しかったとしたら、検体が取り違えられたとのいうことです。疑いの矢は臨床検査技師の森井君へ向けられてしまいます。心当たりがあるかと問われ、言葉を返せない森井君……ちょうど、あの針生検を受け取った日は岸先生も宮崎先生もおらず、森井君(野村周平さん)が一人で作業していたのです。

しかも、森井君がその検体から標本を作成している時、火箱さん(松井玲奈さん)が勝手に病理部に入ってきてしまい、森井君は一旦作業の手を止めてしまったのです。

それが取り違えの元になったかどうかはわかりません。部外者が勝手に病理部に入ってきたことを言うわけにもいきません。それで森井君は黙ってしまったのです。

森井君が黙ってしまったことで、疑いの色は更に濃くなってしまいます。森井君は助けを求めて岸先生を見つめますが、岸先生は冷ややかに見返すだけです。

森井君は

「どうせ医者同士結託するんだ」

と絶望します。

仮に医療ミスがあったとしたら、医師より技師によるものであった方が、病院としてのダメ―ジは少ないですし、辞めさせるにしても採用するにしても技師の方が楽だからです。

医師と病理医の立場の違いを感じさせられます。

なぜ医療ミスが起きたのか?その時に大切なことは?

結局のところ、ミスをしたのは森井君ではありませんでした。

針生検を行う時、検体の瓶に患者さんのラベルシールを貼るのですが、婦人外科では瓶に直接マジックで名前の略称を書き、後でまとめてラベルを貼っていたのです。

目黒さんと南雲さんという二人の患者さんの名前を「メグ」と「ナグ」と書いていたため、ラベルシールを貼り違えてしまったのです。

森井さんの容疑は宮崎先生が中心となって晴らしてくれました。病院の廃棄物を片っ端から漁って、検体を入れる瓶を探してくれたのです。

岸先生は最後まで岸先生らしくクールでした。森井君の絶望にも心が揺れることはありません。ただ、岸先生は

「正しい診断をすること」

のみに執着していました。

検体が取り違えられたなら、他に手術をすべき乳ガン患者がいるはずです。

それを突き止めることこそ、医師としてすべきことだと判っていたからです。

実際にこういうことが病院で起きることがあると思うと本当に怖いですし、困ります。ドラマ『フラジャイル』を見ていると、医療業界の問題点を浮き彫りにしているので、信頼できる病院や岸先生のような医師に診てもらいたいと心底願ってしまいます。

そういった意味では、『ブラックジャックによろしく』なども考えさせられることの多いコミック&ドラマでしたね。

医療ミスが起きないためには?だれの責任?

最後に、岸先生は森井君に尋ねます。

森井君に疑いがかけられた時、森井君は岸先生に

「僕がミスしたと思っているのですか」

と尋ねました。

「その時、森井君はどう思った?」

と岸先生は尋ねます。

岸先生に疑われていると思ったのか、信じてもらえていると思ったのかと尋ねているのです。

岸先生の問いにも森井君は黙ってしまいました。それはそのまま答えでもありました。

岸先生は森井君に

「それは君自身が君を疑っているからじゃないか」

と言います。

そして、

「そんな者は病理にはいらない」

と言い放つのです。

岸先生は厳しい先生です。

が、それは彼が彼自身の「絶対」を守るためでもあるのです。医療ミスは患者の死に直結します。
医者がミスしてしまうことを仕方ないとするならば、それは人殺しをしても仕方ないということと同義なのです。

視聴者の多くは患者の立場です。医者が皆こうであればいいなぁと思いながら観てしまいます。

が、その反面、“疑われてると思うのは自分が自分を信じていないからだ”というのは年齢や職業に関係なく、誰にでも当てはまることではないでしょうか。

まるで遠くの世界のようでいて、突然自分のすぐ隣にあったかのような、不思議なドラマです。

ちなみに余談ですが

今や病理診断の多くの工程が自動化されており、それゆえ取り違えには非常に神経をとがらせています。

例えばこのドラマにも機材提供しているサクラファインテックジャパンさんの製品に、パラフィンで固定された検体を薄切りするスマートセクションという機械がありますが、これは検体をセットするとすぐに検体を識別できるバーコードを印刷されます。

そしてその検体の処理が完全に終わるまで他の検体が入らないように徹底した仕組みを持っています。

機械だからミスしないということではなく、ミスが起こらない仕組みを搭載しているのです。

これは手作業であっても同じことで、ミスを起こさないように気をつけることが大事なのではなく、ミスが起こらない仕組みを考えて実践することが大事なのだと思います。

取り違いはどちらの患者にとっても悲劇をうみます。

どうかミスのないようにと願うばかりです。

ドラマ『フラジャイル』最終回に向けて

そんな我が身を省みさせるようなフラジャイルですが、来週の第9話からはいよいよクライマックスです。

森井君、火箱ちゃんがぐっと入り込んでくる新薬のお話です。

マンガ原作では単行本3巻から4巻の前半まで、6話分にあたる長編の始まりです。

あ、そういえば冒頭で書いた大ラッキーの新人さんですが、岸先生の病理への熱い思いに心を折って、去っていってしまいました……。

「まるで病理と結婚しているみたいじゃないですか!」

と叫び、決して勝てない恋敵の前に乙女は身を引くしかなかったのです。

思わず
「辞める理由、そこ?」
とツッコンでしまいましたが(笑)、そこが辞める理由だったのが却って良かったと思います。

今回はとうとう森井君が岸先生に

「僕、医者になりたいんです」

なんてお別れ宣言をしてしまったり、色々重たい回だったので、恒松祐里さん演じる出羽カナさんに、和みました。

コメディとヒューマンの絶妙なバランス、最後まで楽しみです。

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